ファイナンスの目的

SBI新生銀行グループでは、持続可能な社会の構築に貢献することが企業グループの社会的責任であるとの認識に立ち、環境課題や社会課題への取り組みに関する基本的な考え方と方向性を示した「グループサステナビリティ経営ポリシー」を経営戦略立案の出発点となる基本方針として位置付けております。この中で、ESG投融資の積極的な推進を明記しております。
これまで再生可能エネルギーに対するプロジェクトファイナンス、ヘルスケアファイナンス部による介護・医療関連施設へのファイナンス、新生企業投資株式会社によるインパクト投資の推進等を通じて、社会・環境課題の解決に資するプロジェクトに積極的に取り組んできました。
さらに、2020年2月には、環境・社会課題に対してポジティブなインパクトをもたらす投融資先及び事業に対するファイナンス施策を一層推進することを目的として、「サステナブルインパクト推進部」を設立し、新生グリーン/ソーシャル/サステナビリティファイナンス・フレームワークを通じた投融資を推進しています。
SBI新生銀行グループでは、サステナビリティを経営の軸に据え、環境・社会課題の解決に資するビジネスに注力しながらグループの持続的な成長を目指していくとともに、社会の持続可能性へ貢献していきます。
サステナビリティファイナンスによる資金調達は、調達資金の使途を環境問題および社会課題双方の解決に貢献するプロジェクトに限定した調達手段であり、債券発行やレポ取引の形態で行われます。SBI新生銀行はサステナブルインパクトのコンセプトのもと環境・社会課題の解決に資するプロジェクトや事業者への投融資を積極的に推進しており、サステナビリティファイナンスによる資金調達は運用・調達両面で一貫性・整合性のある調達手段として位置付けられています。

フレームワークについて

SBI新生銀行のサステナビリティファイナンスは、国際資本市場協会(ICMA: International Capital Market Association)が公表している「グリーンボンド原則」、「ソーシャルボンド原則」、「サステナビリティボンド・ガイドライン」~{※1}や環境省「グリーンボンドガイドライン」および「グリーンローンおよびサステナビリティ・リンク・ローンガイドライン」等~{※2}の、国内外で指針となっている基準に沿って策定したサステナビリティファイナンス・フレームワークに基づき実行・管理をしています。

※1、2詳細については、ICMAおよび環境省の公式ウェブサイトをご覧ください。

SBI新生銀行はサステナビリティファイナンス・フレームワークを、「グリーンボンド原則」等が定める四つの要素((1)資金使途、(2)適格プロジェクトの選定基準およびプロセス、(3)調達資金の管理、(4)レポーティング)に沿って策定しています。

資金使途

サステナビリティファイナンスで調達された資金は、下記全ての条件を満たすプロジェクトに充当します。

 

  1. グリーン分野の適格クライテリア~{※3}又はソーシャル分野の適格クライテリア~{※4}の一つ以上を満たすプロジェクトのファイナンス又はリファイナンスであること
    1. 明確な環境改善効果が認められるプロジェクト(再生可能エネルギー、省エネ設備、グリーンビルディング、サーキュラーエコノミーに貢献する事業等)
    2. 社会的インパクトの実現に繋がるプロジェクト(医療施設、高齢者向けサービス事施設、保育施設、災害対応資金等)
  2. 調達した資金をリファイナンスに充当する場合、サステナビリティファイナンスの実行日から遡って24ヵ月以内にSBI新生銀行からプロジェクトへの資金実行が行われたものであること
  3. プロジェクトが赤道原則の適用対象となる場合、プロジェクトはカテゴリーB若しくはカテゴリーCに分類され、赤道原則を遵守して開発や運営が行われていること
  4. プロジェクトはSBI新生銀行グループが定める各種ポリシーおいて禁止取引に該当するものでないこと

適格プロジェクトの選定基準及びプロセス

  1. 複数の関係部署が、調達フレームワークに定めた適格クライテリアを踏まえ、候補プロジェクト/融資を選定します。選定にあたっては、「新生グリーン/ソーシャル/サステナビリティファイナンス評価」を取得した案件は、取得していない案件に比べて優先的に候補となる場合があります。
  2. 選定された候補プロジェクト/融資について、評価担当部署がフレームワークに定めた適格クライテリアとの適合性を確認します。この確認には、プロジェクトが潜在的に環境や社会に与え得るネガティブなインパクトについての評価を含み、「赤道原則」の対象プロジェクトの場合には、それが赤道原則におけるカテゴリーBもしくはCに該当するものであることを確認します。
  3. 選定するプロジェクトの最終判断は、複数の関係部署の合議により行われます。

調達資金の管理

SBI新生銀行の社内システムを使用して融資残高データを取得し、日次で管理データを作成して運用します。調達資金と紐づけていた資産の残高が、期限前弁済などにより減少し、未充当資金が発生することとなった場合には、速やかに未充当資金を新たな適格プロジェクトに充当します。

レポーティング

(資金の充当状況に関する開示)

少なくとも全額が充当されるまで年1回に、また資金の充当状況に関する重大な変更が生じた場合には適時に、資金の充当状況をウェブサイト上で開示します。

 

(インパクト・レポーティング)

当該ファイナンスで調達した資金が全額償還するまでの間、毎年1回以上の頻度で、プロジェクトの環境改善効果や社会的インパクトについてのパフォーマンス指標を含むインパクト・レポーティングを、ウェブサイト上で開示します。

サステナビリティファイナンス・フレームワークの詳細は、下記をご参照ください。

適格性に関する第三者評価

「サステナビリティファイナンス・フレームワーク」については、第三者評価機関である株式会社日本格付研究所(以下、JCR)より「JCRサステナビリティファイナンス・フレームワーク評価」の最上位評価である「SU1(F)」の評価を取得しています。評価の概要には、以下のJCRのウェブサイトに掲載されています。

回号別起債の詳細

第13回無担保社債

名称

株式会社新生銀行第13回無担保社債

(社債間限定同順位特約付)(サステナビリティボンド)

払込期日

2021年3月12日

償還期日

2024年3月12日(3年債)

発行総額

100億円

利率

年0.15%

資金使途

グリーン分野: 再生可能エネルギー事業への融資等

ソーシャル分野: 高齢者向け介護・医療施設に対する融資等

「サステナビリティファイナンス・フレームワーク」に定められた所定の要件を満たすことを前提とします。

取得格付

A- 株式会社日本格付研究所 / A- 株式会社格付投資情報センター

投資表明投資家一覧(50音順)

  • あすか信用組合
  • アセットマネジメントOne株式会社
  • 京都北都信用金庫
  • 株式会社十六銀行
  • 城北信用金庫
  • 信金中央金庫
  • 東京海上アセットマネジメント株式会社
  • トーア再保険株式会社
  • ニッセイアセットマネジメント株式会社
  • 三重県信用農業協同組合連合会
  • 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
  • 労働金庫連合会

SBI新生銀行グループの取り組みについて

レポーティング

2021年12月末基準

2022年12月末基準

2023年12月末基準