「景気回復シナリオは維持も、待たれる企業部門による前向きな支出拡大」 日本経済見通し（第53号）の発行について

• 当行では、先行きの日本の実質GDP成長率について、2023年度が＋1.6％、2024年度が＋1.1％、2025年度が＋1.0％、2026年度が＋0.7％になると予測する。日本経済の回復持続シナリオを維持。

• ①経済活動正常化・実質所得改善を映じた個人消費の持ち直し、②堅調な企業業績を背景とする中長期課題を見据えた設備投資需要の増加、③インバウンド需要の回復持続が、日本経済回復の定性的シナリオ。

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• 一方、個人消費と設備投資の実績が弱かったことは要警戒であり、足踏みが一時的なものかどうかを見極める必要がある。家計部門の節約志向が緩和されるかが、個人消費の復調を見通す上での当面の注目点となろう。

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• 最近の企業部門のデータは、好調な収益環境の継続と、景況感と設備投資計画の底堅さを示唆。企業部門の所得増加ペースを踏まえれば、支出拡大余地が残されているとみられ、前向きな支出拡大が待たれる。

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• 国内物価の見通しは、コアCPIベースで、2023年度が＋2.8％、2024年度が＋1.8％、2025年度が＋1.4％、2026年度が＋1.5％と見込む。円安・原油高による物価上振れリスクが高まっている点に留意が必要であろう。