株式会社SBI新生銀行

~ 2023年4-6月期GDP(1次速報) ~

ポイント

  • 当行では、先行きの日本の実質GDP成長率について、2023年度が+1.7%、2024年度が+1.0%、2025年度が+1.0%、2026年度が+0.6%になると予測する。日本経済は緩やかな成長を続ける見通し。
     
  • 2023年度はインバウンド需要をはじめとする外需が押し上げ要因となり、2022年度(+1.4%)を上回る成長ペースとなる見通し。ただし、内需は個人消費を中心に緩やかな回復にとどまるとみている。
     
  • 足元では個人消費が停滞しており、その背景には家計部門の節約志向の強まりがあるとみられる。実質賃金の本格的な回復には時間を要するとみられ、海外景気に加えて、個人消費の下振れリスクにも留意が必要であろう。
     
  • 一方、国内の名目GDPは顕著な回復を見せている。名目GDPの改善は企業部門の収益環境の堅調さを示唆する。企業部門から家計部門への、賃上げ継続を通じた好循環波及が内需の安定成長の鍵を握ろう。
     
  • 国内物価の見通しは、コアCPIベースで、2023年度が+2.8%、2024年度が+1.8%、2025年度が+1.4%、2026年度が+1.5%と見込む。賃上げの持続性や景気回復ペース次第で、上下双方向に不確実性が大きい。

以 上

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